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ティエスのタネ。

小児の下痢嘔吐(急性胃腸炎)について No,008 小児の下痢嘔吐(急性胃腸炎)について
毎年、秋から冬にかけて小児のあいだで胃腸炎が流行します。
原因は、ノロウイルスや、ロタウイルス。一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
どちらもヒトからヒトへ空気を介して感染する空気感染が主な感染経路です。嘔吐物や糞便中に含まれるウイルスが空気中へ飛散するため、感染の拡大を防ぐには適切な処理が必要となります。
ここで間違われることが多いのですが、実はこれらのウイルスに対してアルコールでの消毒効果はありません。有効なのは、次亜塩素酸等の塩素系の消毒剤です。次亜塩素酸ナトリウムは、市販されている家庭用塩素系漂白剤に含まれますので、これを薄め、換気を十分に行い使用します。
ノロウイルス・ロタウイルス共に年齢を問わず感染しますが、特にロタウイルスは小児が感染した場合、大人に比べ症状が重くなるケースが多いのです。それでは、ロタウイルスに感染した小児の嘔吐下痢症について、もう少し詳しくお話ししていきましょう。

ロタウイルスの特徴

ロタウイルスは2歳未満のこどもが多く感染・発症します。潜伏期間は1日から3日、ノロウイルスが1日から2日ですからやや長めといえますね。主な症状は、嘔吐から始まり、発熱・腹痛の後、下痢へと移行します。ウイルスにより胆汁排泄が一時的に滞り、患者の便はクリーム色から白色をしていることが多く特徴的です。嘔吐は2日程度で治まることが多いですが、下痢は1週間程度続くこともあります。また、嘔吐・下痢・発熱といった症状により急激な脱水を起こすこともあります。

小児の脱水症状

大人に比べ、小児は体に占める水分の割合が高く、早い段階で脱水症状を起こしてしまいます。軽度な場合は、何度も水を欲しがったり、いつもより機嫌が悪かったりしますが、おしっこの出方は普段と変わりのないことが多いです。脱水が進んでくると唇や肌の乾燥、目のおちくぼみが確認できるようになり、ぐったりしてあまり動きません。おしっこもほぼ出ないようになってきます。こういった症状が見られる場合は点滴等が必要になってきますので、迷わず病院へ行くようにしてください。

家庭での治療

小児の下痢嘔吐(急性胃腸炎)について 吐き始めてから半日から1日は胃腸の機能が最も低下している時期なので、無理に水分や食事は与えないようにしてください。ある程度症状が治まってきたら、水分を与えるようにします。このとき一度に大量に与えることはせず、スプーン1杯程度から始めるようにしてください。お茶やただの水より、OS−1(オーエスワン)アクアライトORS等の経口補水液が適当です。これらは調剤薬局やドラッグストアで購入することができます。手に入れるのが困難な場合は、スポーツドリンクを水で薄めて与えます。ポカリスエットの場合は水と1:1程度で薄めると丁度良いでしょう。それも無い場合は、ペットボトルに砂糖20gと塩1.5g・レモン汁数滴・最後に水を加え500mlとしたものを与えます。食事は摂れるようであればおかゆ等にする必要はありません。ただし、高脂肪食や乳製品は消化に時間がかかるため、なるべく避けるようにしてください。早い時期から通常の食事に戻していく方が結果的に早い段階での治癒が望めます。

小児のロタウイルスによる嘔吐下痢症は、2歳ぐらいまでのお子様なら必ずといっていいほど経験する病気です。突然の事にお父さん、お母さんは驚いて慌ててしまうかと思いますが、お子様に症状があらわれたら、まずは落ち着いて状態を把握し、かかりつけの小児科へ相談するのが一番ですね。

次回は、最近よく耳にする【逆流性食堂炎】についてお話しします。
それでは来月のティエスのタネをお楽しみに。

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